『狄仁杰之通天帝国』

中国の映画です。
中国で唯一皇帝となった女性、武則天の時代のお話です。
と言っても、歴史臭満載の小難しい感じではなく、武則天の非常に優れた宰相であったという狄仁杰が謎の事件を解決するという、アクションミステリー風のストーリーです。

これを見るって事を知らずに、嫁さんが見始めたときに横にいて「あー、なんか難しい映画かも」とか思ったのですが、のっけからなんか史実的にはあり得ない壮大さの仏像が出てきて、思わず「これなんの映画?SF?」とかいう感じです。まあ、その辺は壮大さを演出するためにわざとデフォルメしたのかもしれないと思って、しばらく見ていたのですが、あらびっくり、火のないところで衆人環視の元、おっさんがめらめらと焼死するじゃないですか。

そういえば昔々、第二次ベビーブーマーな人たちが小中学生だったころかな?怪奇現象の写真とか、心霊写真が大流行した時期がありましたね?ああ言うのに、「人間の自然発火」とか言うのがあって、周りはなんにも燃えてないのに、人間だけが真っ黒焦げになってるやつがありましたね?ああ言うのを見て、「うわー、こえー」とか言ってませんでした?まんまあれがリアルタイムで起こりますよ。*1

この辺から、これはなんか違うぞ、という感じでのめり込み始めたわけです。
と言うのも、中国の映画やドラマで歴史物の場合、いわゆる日本でも時代劇では当時の雰囲気で日本語を使うのと同じで、たいがい喋りが難しいんですよ。私も中国語は日常会話ぐらいは大丈夫ですけど、難しい言い回しだと何言ってるのか全然わかんなくなる上に、画面だけで追いかけても馴染みがない事も多いために状況を推測することもままならない、なんてこともあるわけで、結構退屈することもあるわけです。
まあ、確かに言い回しは難しいところも多く、字幕追っかけてもわからないところもあり*2、全部ヒアリング、リーディングできているわけではないですが、画面の雰囲気やストーリー的には十分わかるノリでした。

何で燃えちゃったとか、お話がどういう展開するとかは、ネタバレになるので自重しますが、仏像の中とか、宮廷の中とか、あと魑魅魍魎の巣くう地下の町とか、CG使った壮大な風景は(ちょっとCG臭が抜けきらずひっかかるところはあるんですが)結構見せてくれます。
アクションも中国映画っぽく、不自然だけどカッコいいワイヤーアクション満載でいいですよ。

YouTubeに予告編がありました。

*1:ちなみにWikipediaによると思いっきり「ないない」ってことになってます。人体自然発火現象 - Wikipedia

*2:やっぱり未だにテレビは(歴史物に限らず)字幕で情報量を補わないとついて行けないことが多いわけです。ちなみに、中国では画面の人が中国語でしゃべっていても、普通に中国語の字幕が出るものが多いですよ。